実際の畳数より小さいエアコンに買い替え、普通のクリーニングではカビが除去できない話

リビングのエアコンを購入してから11年目に買い替えました。まだまだ普通に冷房も暖房も普通に動きますが、買い替えた理由はカビ臭さが異様だったからです。

一応エアコンクリーニングは一昨年お願いしてやってもらったのですが、ほとんど意味がなく・・・。

今回は、実際の部屋の広さよりもエアコンを小型タイプにしたこと、一般的なエアコンクリーニングはカビ対策にほとんど効果がないことをまとめてシェアしたいと思います。

エアコンの耐用年数は10年前後、とは言え買い替え時期が10年ではない

実際の畳数より小さいエアコンに買い替え、普通のクリーニングではカビが除去できない話
これが11年間使っていたエアコンです。けっこう大きいんですよね。

一般的なエアコンの耐用年数は10年とされています。うちのはエアコンは2010年製造のものだったので11年間使っていたことになります。
実際の畳数より小さいエアコンに買い替え、普通のクリーニングではカビが除去できない話
耐用年数とはエアコンが正常に動く期間の目安ではなく、メーカーの修理用部品の保管期間のことを指しているようで、それが「10年」と記載されているらしいです。耐用年数とだけ見ると10年を目安に故障が出てきたり買い換える時期になってくるのかと思いますよね。

内閣府によればエアコンの使用年数の平均は約13.6年ほどだそうです。数年で壊れる場合も20年現役の場合もピンキリですよね。

うちのエアコンは夏はほぼ24時間フル稼働させていて、11年経った現在も問題なく可動しており不具合は感じません。

ちなみに別の2部屋にも同じく2010年に購入したエアコンがあり、リビングの稼働時間と比べると圧倒的に少ないこともありますがこれらも壊れる様子はまったく感じません。

エアコンクリーニングはエアコン内のカビ対策にほぼ意味無し

自分でスプレーして掃除してみて気づいたこと

冷房を入れたらカビ臭さが気になったのでエアコンクリーニングのスプレーを買ってきて使ってみました。ちなみにエアコンクリーニング用スプレーを使うのは初めてです。
実際の畳数より小さいエアコンに買い替え、普通のクリーニングではカビが除去できない話
スプレーを噴射する熱交換のフィンはほぼカビがなくきれいな状態でした。恐らく一昨年の業者さんがキレイにしてくだからだと思います。

しかしその奥にある回転する部分(クロスフローファン、シロッコファン)とその付近のエアコン本体に黒カビがかなり付いていたんです。

クロスフローファン、シロッコファンの黒カビ

エアコンの中にあるクロスフローファン、シロッコファンという筒状の回転ファン。これが回転して冷風や温風を吹き出しているようです。

こことその周辺の本体に黒カビがたくさんあったので、恐らくエアコンをつけて風を送り出しているときにカビも大量に送り出されたのだと思います。

エアコンを消した状態で自動掃除機能が動いているときも、このクロスフローファン、シロッコファンが回っていますが、そこからカビ臭さが出てきます。一昨年エアコンクリーニングを依頼したあともそれほど無臭になったとは感じませんでした。

このクロスフローファン、シロッコファンは直接洗浄してくれる業者はそれほど多くありませんし、自力でこれを分解して洗うこともできるそうです。自分で分解して掃除する方法を解説している動画などもありますが、正直面倒。だったら専門業者に完璧にやってもらったほうがいいです。

普通の業者は分解して中まで掃除をしてくれない

とは言え、普通のエアコンクリーニング業者は熱交換のフィン部分などを掃除してくれるだけで、実は分解して部品を洗うことはしてくれません。エアコンの奥まで長いノズルで洗浄はしてくれますが、正直完璧な洗浄とは言えません。

調べてみると「おそうじ本舗」のエアコンクリーニングはオプションとして、5,500円くらいでクロスフローファンやシロッコファンまで分解して洗うメニューを用意していました。他の清掃業者はクロスフローファン、シロッコファンの分解清掃オプションがないところが多々ありました。

要するにノーマルなエアコンクリーニングでは奥まったところにあるクロスフローファン、シロッコファンはきれいにならない可能性があるわけです。特にかび臭かったらクロスフローファン、シロッコファンのオプション洗浄は必須なんじゃないかと思います。

クロスフローファン、シロッコファンの分解清掃をしてくれる業者に依頼したい

一般的なエアコンクリーニングの価格は、
自動清掃機能なし・・・1万円
自動掃除機能つき・・・2万円
です。(うちは自動掃除機能があるので2万円を超えてしまいます。)

もしエアコンクリーニングを依頼するならクロスフローファン、シロッコファンの分解清掃までオプションでもやってくれる業者を選びたいですね。目安としてはおそうじ本舗で5,500円だったので、合計で3万円くらいを見積もっておくと良いでしょう。

とは言え、例えば6~8畳用のエアコン本体は10万円以下で買えます。3万円掛けてエアコンクリーニングする意味があるのか微妙ですよね。

私は20畳用のエアコンで25万円くらいしたので買い換えることも厳しく、2万円ちょっとで一度だけクリーニングをしてもらいましたが、今回は11年間使ったので買い換えることを選びました。

エアコン清掃にお金がかかるなら買い替えがベストかも

使用年数が10年近ければ買い替えを検討

自動お掃除機能付きのエアコンを数回クリーニング依頼するとエアコン本体代と同じくらいの金額になってしまいます。使用年数にもよりますがエアコンクリーニングに依頼するなら新しいエアコンを買ったほうが電気代も衛生面でもベストなのではと思います。

本体代が高いエアコンは買い替えしにくい

とは言え、対応畳数の広いエアコンは本体代が異様に高いんですよね。これが買い替えを控えてしまうネックになっていると思います。実際に私も買い換えるにしても広いリビング向けのエアコンが高すぎて諦めたんです。

エアコンの対応畳数

色々調べてみると、実はエアコンの対応畳数というのは実際の部屋の広さと同じにしなくても問題ないことがわかりました。

単純に言えば20畳のリビングに20畳用のエアコンはオーバースペックになっているということです。なぜこんなことが起こっているのか不思議です。

エアコンの対応畳数は、実は1964年の日本家屋を想定した数字だった

エアコンに記載の対応畳数は実は1964年に制定されたもので2021年の現在も変わらずその指標が用いられています。

50年以上前の1964年の断熱効果の高い壁や床、天井ではなく、さらに隙間風が通るようなドア、窓の日本家屋と現在の鉄筋コンクリートで気密性の高いマンションでは比較にならないほど室内温度の維持率が違います。正直比較すること自体が間違っているレベルです。

そんな室内温度の維持ができない1964年の建物を想定して未だにエアコンの対応畳数が決められています。

実際の部屋の広さより小さい対応畳数のエアコンで十分効果がある

エアコンの対応畳数について調べると、断熱性やペアガラスの採用、気密性の高さや断熱性能など新しいマンションにおいて、エアコン表示の対応畳数は明らかにオーバースペック気味にかかれていることがわかってきました。1964年の家屋に対応する畳数ですもんね。

エアコンの冷房能力と暖房能力にはそれぞれ「kW」で数字が書かれていますが、これを元に計算すると20畳の広さでも8畳用で十分とか書かれている記事もありましたが、実際にそこまで小さいタイプのエアコンで対応できるのか不安でした。

そこで新たに購入したのは14畳のエアコンです。14畳用と20畳用のエアコン本体の価格差は平均的に1.5倍違います。

では実際の部屋の広さに対して、どのくらいの対応畳数が書かれたエアコンを買えばよいのか調べてみました。

エアコン選定支援ツール(ASST)で最適なエアコンを選ぶ基準を知る

電力中央研究所が作成した「エアコン選定支援ツール(ASST)」という計算ページがあります。フォームをポチポチしていくだけで、最適なワット数を導き出してくれます。

私の場合は新しい住宅、複層ガラス、最上階で、などとクリックして結果的に「4.0kWの機種がお勧めです」と出ました。それを選んだ場合の10年分のコストまで出てきます。
実際の畳数より小さいエアコンに買い替え、普通のクリーニングではカビが除去できない話
このグラフを見ると圧倒的に4.0kWを推奨されていますが、次点が2.8kWというのも面白いですね。20畳までの広さを選択したのにも関わらず、そんなに小さいサイズのエアコンが次点に出てくるのはそれだけスペック表の畳数が現代の密閉性の高い建物とかけ離れた数字ということなのかもしれません。

ちなみにエアコンを買ったあとにこのサイトを知りました・・・。では購入したエアコンの性能はうちのリビングの状況に適していたのでしょうか。

結果的に14畳用エアコンで性能数値は最適なものを選んでいた

私が購入したのはジャパネットオリジナル機種、東芝のRAS-H401PTというエアコンで14畳タイプでした。この下の10畳用でもよかったのですが、パワー不足になったらどうしようと思っていたので、無難に「14畳タイプ」に決定しました。

買ったあとにこの記事を書いているので改めて性能を調べてみると、RAS-H401PTは冷房4.0kW、暖房5.0kWでした。上記の「エアコン選定支援ツール(ASST)」で算出された「4.0kWの機種がお勧めです」とぴったり一緒!よかったよかった。

ちなみに10畳用を選んでいたら、冷房2.8kW、暖房3.6kWで少しパワー不足になっていたと思います。とは言え実際10畳用だったとしてもまったく効かないなんてことはないんだと思いますけどね。

買い替えた新しいエアコンは総額13万円ほど

新しいエアコンを設置してもらいました。かなり時間がかかった印象です。そして室内機自体がかなりコンパクトになりました。本当に冷房性能は大丈夫なのか不安になるレベル。
実際の畳数より小さいエアコンに買い替え、普通のクリーニングではカビが除去できない話
今回新たに買い換えたエアコンは引取手数料や配送料を含めて13万円ほどでした。14畳用のエアコンとしてはかなり安いと思います。定期的なクリーニング依頼はせず、また買い換えることを想定して標準的な機能で安いものを選びました。

冷房の効き具合はまあまあかな。先程の「エアコン選定支援ツール(ASST)」では下記のように立ち上がりはkWが大きいほうが有利ですが、グラフ的には大きく差はないみたい。
実際の畳数より小さいエアコンに買い替え、普通のクリーニングではカビが除去できない話
そもそもエアコンの大きさ自体が違いメーカーも違うので比較するのも違うと思いますが、これまでのエアコンに合った風速「急速」がなく「強」が最高風力みたいなので、そこが弱いのかな。でも冷房をつけていれば26度で十分涼しいです。暑いという感覚は一切ありません。確かにこのサイズで問題なく冷えていますね。

一瞬でも暑いと思ったら嫌な性格なのですが、28度設定&風速自動で暑くなく足の指先が冷たくなるような寒さもなく、ナチュラルに快適な室内をキープできています。リビングが20畳なのでサーキュレーターがあれば温度循環の効率も良くなりそう。

エアコンは消耗品として買い換えるものになりそう

20畳以上のエアコンだと軽く20万円を超えるので簡単には買い換えられませんが、実際の広さとエアコンのスペック表に書かれている対応畳数はマッチしないことがわかり、14畳クラスで十分最適な性能なら、今後もエアコンを10年前後で買い替えやすいなと思えました。

10年前後使い続けたとして、嫌なニオイが取れないなと感じた時点でエアコンクリーニングに2~3万円もかけるのは正直高すぎるくらいで、それなら最新式のエアコンに買い替えたほうがお得かなと思います。

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オシオ この記事を書いた人:オシオ
年に数回ガジェットを持って海外旅行へ行くガジェット系日本人。映像はG9 PRO II、ジンバルはOSMO POCEKT3、ドローンはDJI MAVIC MINI3 PRO使用。
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