中華レンズのLAOWAから発売されているマイクロフォーサーズ用の超広角レンズ、7.5mm F2を中古で購入しました。
まあまあきれいな状態でテストしても問題なく、価格は44,000円ほど。昔は新品でも安かったのに円安や価格高騰により新品でも9万とかするようになってきたので、試し買いは良質な中古がベターで良い買い物をしたなと。もし不要になったときは同額近くで売れるかなと思っています。
ではLAOWA 7.5mm F2 MFTの作例とともにレビューしていきます。
LAOWA 7.5mm F2 MFTのスペック
パナライカ12mm F1.4と比べるとこのサイズ。小さすぎて驚きます。
- 7.5mmの超広角レンズ
- 非魚眼レンズ
- F2.0の明るさでボケも楽しめる
- 170gで超小型軽量
- 最短撮影距離12cmでかなり寄れる
- フィルター径46mm
- サイズ直径50mm×55mm
- マニュアルレンズ
とにかく小さくて軽いのでG9PROにつけると不格好です。が、交換単焦点レンズがひとつ増えたのに荷物が増えた感じは皆無。これなら旅に行くときも負担になりません。
毎回レンズの焦点距離を7.5mmにしなければならない
まず最初に大きなデメリットを書いておきますね。そのあとは良いところを書きますので。
まずレンズを装着してG9PROの電源を入れると「焦点距離設定が35mmに設定されているけどいい?」と聞かれ、7.5mmに設定する必要があります。
これがとにかく面倒。他のレンズはすべてパナライカなので装着した瞬間焦点距離は認識してくれるので、マニュアルレンズの場合はデフォ焦点距離を7.5mmに固定設定できれば最高なんですよね。他にマニュアルレンズ使うことないですから。
とにかく広く写る、写る、作例とレビュー
広角はさすが、室内、ビル群、風景なんでもok
焦点距離7.5mmはやっぱり超広角、しかも魚眼ではないので自然に迫力ある風景が撮れます。
すごく細かいところをプロ視点で見れば歪みなどもあるのでしょうが、ソフトであとで補正もできるでしょうし、ここまで広く迫力ある写真が撮れるというだけで十分。
暗所のノイズ
室内も暗いとF2とマイクロフォーサーズのセンサーサイズの限界を感じるザラつきは出るものの、とはいえ間接照明でお洒落な空間は想像以上に艷やかで美しい動画が撮れました。
映像は載せられないのですが、ダヴィンチでノイズ除去してしまえば問題ないレベルと思います。
暗所耐性を最優先に考えるなら対象外になると思いますが、そうでなければF2の明るさは十分と言えるでしょう。
マニュアルのピント合わせを面倒と思うかどうか
ピントに合わせてピーキングを見ながら調整する感じ。マニュアル操作に慣れていないので、撮影したら拡大して確認して少しずつ慣れていけたらと思います。
こればかりは仕方ないかな。マニュアル操作は慣れでしょう。
広く撮る場合は無限遠、F5.6以上にしておけば大抵なんとかなる
ピントリングは基本無限遠にしておけばいいかなと思って使っています。風景、ビル群、部屋の内部など広く撮りたいときに活躍するレンズで、それらはF5.6やF8にして無限遠で大抵ピントがしっかりあってまともに撮れます。
ジンバルに乗せてダイナミックで安定した映像を撮るときも当然無限遠でF5.6くらいで良いと思います。マニュアルレンズだからピンと合わせが面倒に感じますが、広角レンズで広く撮ることを目的のほぼ100%にしてしまえばピント合わせはそこまで重要ではないでしょう。
背景はどれくらいボケるか
マイクロフォーサーズのF2なのでトロトロにボケることはありませんが、自然なボケは出ると思います。
12cmまで寄れるのでできるだけ寄って背景も入れた上でF2でしっかりピント合わせるとこんな感じ。
背景に何が写っているかわからないくらいボカしたいならLAOWA 7.5mm F2 MFTというか広角レンズを選ぶべきではないでしょう。
対象をシャープに写し、その周辺の状況も伝えつつ写真的な写りを期待するならLAOWA 7.5mm F2 MFTで十分叶えられると思います。
ただその際もマニュアルでピントを合わせる必要があるのでオートフォーカスほど手軽にとはいきませんが慣れですので。
動画撮影の際の手ぶれ補正とコンニャク現象
LAOWA 7.5mm F2 MFTにはレンズの手ぶれ補正はなく、カメラ本体の手ぶれ補正だけに頼ることになります。
広角レンズの場合手ぶれ補正がないものも多々あり、そもそも広角レンズだと手ぶれ補正は不要とも言えますし、LAOWA 7.5mm F2の欠点ではないとしても良さそうです。
映像の場合、手持ちで歩き撮りしているとビルや壁などの平面がグニャングニャンする「コンニャク現象」が盛大に発生します。これは超広角レンズでは避けられないものです。パナライカの12mm F1.4くらいになるとコンニャク現象はかなりなくなってきて割りと普通になります。
手ぶれ補正はカメラ本体の機能だけで十分使い物になる
私が使っているG9PROの本体の手ぶれ補正がすごいので、手持ちの歩き撮りをしなければ手持ち撮影で動画を撮ったとしてもしっかりピタ止まりしますし、パンするときも異様に安定していて驚きました。ちなみに動画の手ブレは「手ブレロック」をオンにしておくことが大切です。
そして「手ブレロック」機能によって、歩かなければカメラ本体の性能でなんとでもなるなと思いました。改めてG9PROの手ぶれ補正の凄さに改めて関心させられました。手ブレロックをオフにすると明らかにハンドヘルドで撮影しているのがわかります。手ブレロックオンですごく上手にパンして撮っているな、という感じになります。動画編集ソフトでさらにスタビライズすればもっと安定した映像を作り出すことができます。
レンズ自体は普通に良いし、G9PROと組み合わせてなかなか良い写真、映像が撮れる
LAOWA 7.5mm F2 MFTは小さすぎておもちゃレンズのように見えてしまいます。しかし実際に使ってみると暗所でもキレイに撮れたし超広角の画角は想像以上に迫力あるし、これは使用頻度が高くなると確信しました。
私は写真1枚に室内のすべての要素を収めるて情報量を可能な限り詰め込みたいことが多いです。それにはLAOWA 7.5mm F2 MFTが必須でした。それとこれまでよりも迫力のあるビル群の映像も撮れるようになるでしょう。
高層ビルを下から見上げ、少しずつ上から下に動かしていく、このときの異世界のような映像の撮れ方はさすが超広角レンズです。LAOWA 7.5mm F2 MFTほどの超広角でないとこの異世界を作り出すことはできないでしょう。中途半端に10mm前後だと非日常の世界は描けないのだとわかりました。
写真や映像の幅が一気に広がるので広角レンズを探している方はぜひLAOWA 7.5mm F2 MFTを検討してみてください。購入前の想定よりも今使っていて活用頻度が高いと実感しています。
46mmのレンズ保護フィルターでケラれることはなさそう
LAOWA 7.5mm F2 MFTは普通にレンズフィルターをつけることができます。サイズは46mmですが、46mmをつけるとケラレが出るというこでステップアップリングをつける人がいますが私は46mmのレンズフィルターを直接つけてみました。理由はサイズを小さいままで持ち運びたかったから。
購入したのはハクバの46mmです。特にケラレは発生しないのでこれでいいんじゃないかなぁと。ステップアップリングをつけようとするとかなり大きなフィルターをつけることになるのでコンパクトさが劣ります。ハクバの46mmフィルターお薦めです。
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