GoPro HERO7が発売され、ファームウェアアップデートが開始されてから満を持して購入しました。今回の目玉は4K60Pにも対応する完全な手ぶれ補正、『ハイパースムーズ(HyperSmooth)』によってジンバルが不要になったことです。
※普通に読めば「ハイパースムース」なのですがなぜかGpPro公式でも「スムーズ」と濁った日本語で表記していてGoogleでもスムースではなくスムーズと認識されてしまうのでここではあえて「ハイパースムーズ」と濁音で書きます。違和感しか感じないのですが仕方ないですね・・・。
この手ぶれ補正はGoPro HERO7発売前から話題になっていて、動画などでその手ブレ補正の素晴らしさを見て、もうこれしかない!!と。
そして今まで使っていたジンバル、RIDER-Mは不要となりすでに売却済み。手持ちだけで手ブレなしのGoPro HERO7を使っていきます。
GoPro HERO7のHyperSmoothとは
GoPro HERO7機能説明によると、HyperSmoothはカメラの処理メモリーを増加させたことによって、下記の機能が実現できたとのことです。
- 高度なシーン分析
- ローラー シャッター補正アルゴリズム実装
- 動きをフレーム単位で先読み
実際に使ってみると驚きますが、驚異的な手ぶれ補正効果が実感でき、「ジンバルは不要だ」と言い切ったGoProの社長の言葉通りの出来だと思います。
まずはGoProの公式動画で手ぶれ補正のハイパースムーズとそうでない場合の違いを確認してみてください。
もともとのアクションカムとしての使い方をしていてもここまで安定した映像が撮れてしまうんです。
歩き撮りよりも何百倍も早いスピードのブレを解消してしまうのですから、海外旅行などで歩いて撮る程度であればジンバルは不要だということがわかる映像だったと思います。
旅の歩き撮りならもうジンバルはいらない
先ほどのGoPro公式の動画は日常ではありえない動きをハイパースムーズによって滑らかに撮影できることはわかりました。
私の場合や、多くの一般人にとって、あそこまでアクロバティックなことはやらず、ただ歩き撮りをする程度ではないでしょうか。
海外旅行の歩き撮り
私は海外で歩き撮りを毎回しています。以前はGoPro HERO6とジンバルを使ってしていましたが、今回GoPro HERO7のハイパースムーズの手ぶれ補正機能が凄すぎて、ジンバルを売却し、GoPro HERO7本体をそのまま手づかみした状態でクアラルンプールを歩いてみました。
GoPro HERO7を直接手づかみで持って歩いてこの手ぶれ補正精度
驚くほど手ブレが軽減されています。ちなみに普通に歩く振動を意識することなく撮っていてこれです。凄すぎるでしょう!?
GoPro HERO7にグリップをつけてちゃんと持ってあげればさらに良好な映像が撮れてしまうんです。
歩いているときに吸収できないジンバルの上下動のブレ
ジンバルは歩くときの上下動は吸収できない
ジンバルはカメラを主に水平に保ち、揺れや傾きをほぼゼロレベルに軽減させますが、歩くときに生じる上下動を完璧に吸収できるものではないんです。
なので、海外旅行でジンバルを使って歩き撮りしていると、確かに浮遊感はありますが人が歩いて撮っていることがよくわかります。特にボディにマウントして撮影していると上下動が手持ちよりも激しくなるので残念な映像になってしまいます。
ジンバルの上下動は壁やガードレールのような水平の動きで顕著に出る
ジンバルは遠くの物体はある程度固定して浮遊感を得られるし、左右のブレやカメラ本体の傾きを解消して水平維持ができるのが特徴ですが、壁やガードレールなど水平に見えるものは上下に動いていることが顕著にわかる物体なんですね。
だから例えば歩道を歩いてジンバル撮影すると、特に上下動を感じやすいんです。ジンバルを使っているのにです。逆に草原や砂浜など、水平にまっすぐ伸びている物体がない場所だと上下動はあまり気になりません。
実際ジンバルを使っていても上下動は出てしまうんです。より浮遊感を出すために『スタビ歩き』をマスターして体自体に徒歩の振動を伝えないようにして上下動を極力抑えるわけですね。
GoPro HERO7は上下動自体を吸収するレベルの手ぶれ補正が効いている
そしてGoPro HERO7を使って驚いたのは、水平物体の上下動自体も吸収して補正してしまうほどの電子手ぶれ補正。物理的に水平を保つだけのジンバルとは違い、撮影画面自体をぶれないようにしてしまうハイパースムーズだからこそなのでしょうか。
スタビ歩きも意識せず、普通に歩いているだけでもかかとが地面に設置する振動を感じさせないほど上下動を抑えてしまいます。しかもGoPro HERO7本体を手で摘んで持って撮影していても手ブレが気にならないんです。
ジンバルを使わないほうが上下動が出ずに快適に
というわけで、GoPro HERO7のハイパースムーズを使うと、ジンバルで感じていた上下動がかなり軽減されます。手ぶれ補正や上下動を意識せず普通に歩いていてもハイパースムーズがしっかりと安定した映像にしてくれるのです。
そうなると逆に上下動が気になるジンバルは不要だと思えてきました。
微振動すら解消するハイパースムーズ
電車やタクシーなど走っていると必ずでる振動。これらもかなり解消してくれます。特に電車であれば車窓の風景を完全に手ブレなし、三脚固定かのようにガッチリ画面を掴んだ映像が撮れます。これはレンズを魚眼歪みなしのものに変えれば相当良い映像が撮れてしまうと思います。
ハイパースムーズにも10%クロップのデメリットがある
ここまでガッツリ電子手ぶれ補正が効くというのは、画像自体をクロップしているから。その差10%です。これはかなりデカイ。なのでクロップなしで撮影する場合はやはりジンバルが必要で、ハイパースムーズで失う10%を嫌いジンバル、カルマグリップを使う人も普通にいます。
がしかし私の場合は極力荷物を減らして24時間動き回る海外旅行をしているので荷物は1つでも減らし1gでも軽くしたいんですね。そうなるとGoPro用ジンバルがなくなるGoPro HERO7と新機能ハイパースムーズは最高なんです。GoPro HERO6購入から1年も経たない今GoPro HERO7に買い替えたのはこのためです。
10%クロップの画質低下を受け入れるか、画質に拘るか。私はハイパースムーズでも画質が極端に落ちた4kには見えないので問題ないと判断しました。多くの方もクロップ有り無しを比較して見るなんてことは普通に生活すうる上でまずありえないので細かいことを気にする必要はないのではと思います。
水平維持は自力でやるしかない
3軸ジンバルの場合、水平を保つのもジンバルがキープしてくれますが、GoProのハイパースムーズの場合はブレだけを解消するだけで、画面の水平を保つことはできません。
なので斜めになったまま持ち歩いたりPOVマウントしてしまうと、撮影された映像も斜めになって記録されてしまいます。斜めになった状態で手ブレがほぼない映像となるわけですね。ハイパースムーズの弱点とも言える部分で、ここだけどうやっても解消できないので注意が必要です。
とは言え、GoProはその場にいる雰囲気を体感できる映像が売りなので、多少斜めになっていても歩いたり振り向いたり、仲間を撮ったり、という臨場感が出ればOKだと感じています。完璧な映像を撮りたければジンバルに乗せる必要がありますし、GoProではなくカメラで撮ったほうが良いでしょう。ここは割り切りが大事かと思います。
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